酒蔵で働く人々のことを蔵人といい、その中でも「杜氏」と言う仕事は酒造りのトップであり、その蔵を代表する酒造責任者なのです。美味しいお酒は、杜氏をはじめとする蔵人の皆さんの知恵・技術・工夫によって生まれます。
「賀茂鶴」総杜氏である8号蔵 「峠本 忠義(タオモト タダヨシ)」杜氏。「軟水醸造法」を確立した三浦仙三郎を始め、数々の名杜氏を輩出してきた「広島杜氏」の里でもある東広島市安芸津町で生まれ育った峠本杜氏にお話を伺いました。

酒蔵で働く人々のことを蔵人といい、その中でも「杜氏」と言う仕事は酒造りのトップであり、その蔵を代表する酒造責任者なのです。美味しいお酒は、杜氏をはじめとする蔵人の皆さんの知恵・技術・工夫によって生まれます。
「賀茂鶴」総杜氏である8号蔵 「峠本 忠義(タオモト タダヨシ)」杜氏。「軟水醸造法」を確立した三浦仙三郎を始め、数々の名杜氏を輩出してきた「広島杜氏」の里でもある東広島市安芸津町で生まれ育った峠本杜氏にお話を伺いました。

周りの大人の人達の多くが広島杜氏として酒造りに携っていたことが影響し自然に蔵人になりました。酒造りに携るようになり45年になります。
当時、酒造りは教えてもらうのでなく、先輩杜氏の技術を見て学び、体得するものでした。
夜中に起こされて作業を手伝い、若いときはいつやめようかと思っていましたが、昭和54年から賀茂鶴酒造の杜氏を務めるようになり、次第にこの仕事しかないと思うようになりました。

こだわりで言えば、酒の味の決め手は、麹(こうじ)造りです。麹の出来は最後まで酒の味に影響を与えます。 そして、いい麹を作るために欠かせないのがいい蒸米です。
麹菌は微生物です。その微生物が繁殖するのに最適な蒸米をつくる為、米の状態に応じて「浸漬」の時間を調整します。しかし、過去のデータや経験があり、理論でわかっていてもそのデータ通りにはいきません。
だから、麹造りの最中は、温度や状態を確認するため、夜中も2時間に1回くらいは起きて、麹菌の成長具合を見にいきます。
手をかけてやれば、造るものは答えてくれます。
一番大切にしていることは、まず蔵の中の「和」です。『和醸良酒』という言葉があります。いいお酒を造ろうと思えば、チームワークが大切ですので、蔵人の健康管理にも配慮しなくてはいけませんからね。

酒造りの頂点を極めることは、一生涯かかってもできないと思います。 同じやり方でやってもできる酒は違う。結果が同じとは限りません。
ですので、毎年、これが初めての酒造りだと思って仕込みます。
…良かったと思う瞬間は、やはり仕込みの為に寝不足になって辛くても、自分が目指していた酒が出来た時に、蔵人みんなとわかちあう喜びは格別です。

他の種類のお酒と比べ、日本酒には“旨味”があるのが特徴です。
今若い人はなかなか日本酒を飲む機会も減っているようですが…。
他の銘柄と比べてと言う訳ではないですが、酒そのものとしては、味にふくらみと幅があり、旨味を醸しながらもすっきりとしたキレも持っていることです。
私が入社した頃の賀茂鶴は、いわゆる広島酒ならではの旨味の強い酒でしたが、ここ20年ほどはお客様が吟醸香のある淡麗辛口の酒を求めるようになったため、旨味と香りのバランスを取りつつ賀茂鶴らしい特徴をもたせておりました。近頃は米の旨味を醸した酒が飲まれるようになってきていますので、もう一度、旨味とキレのバランスが絶妙な賀茂鶴を追求しています。
賀茂鶴は味わいがあってキレがよい。飲みあきしない、深い旨みのある酒をこれからもずっと追求していきたいです。飲んで下さった方に『日本酒って、こんなに美味しかったんだ!』と感動していただける酒を造ることが目標です。
造り手として酒への想いは忘れてはならないことだと思います。
【賀茂鶴 大吟醸 双鶴】
720ml 5,250円/1.8L 10,500円
そうですね。
やはり賀茂鶴の吟醸造りの王道である大吟醸を飲んでいただきたいですね。
その中でも、「賀茂鶴」の酒を代表する酒と言えば、「大吟醸 双鶴」でしょうか。全量自家精米を賀茂鶴は行っております。
酒造好適米である「山田錦」を100%用い、自社で時間をかけ磨きあげた精米歩合32%※の酒米を割れないように丁寧に手で洗います。…酒米の芯、心白という部分が大半になった米は良質のデンプン質であるとともに、もろく割れやすいので、丁寧に洗うのです。
そして、それを蒸上げ寝る間を惜しんで麹を育てます。
手をかければ結果はおのずと出てきます。
香りが高く、雑味がなく澄んだフルーティな味わいに仕上がっておりますので是非飲んでみてください。